近年における企業のIT動向を示すものとして、「脱Excel」という言葉があります。業務でExcelを使用している企業は、「なぜ脱Excelをする必要があるのか」と疑問を感じるのではないでしょうか。
脱Excelが必要と言われることには明確な理由があります。企業は脱Excelの必要性を検討した上で、脱Excelするかどうかを決めましょう。
今回は脱Excelとはそもそも何かを解説した上で、脱Excelが必要となる理由と問題点、実現方法を解説します。
目次
脱Excelとは?
脱Excelとは、企業内のさまざまな業務で使用されているExcelを、Excelではない別のツールに移行することです。
脱Excelは、単にExcelから別のツールに切り替えればよいというわけではありません。Excelが抱えていた問題点を解消しつつ、業務効率化も図ることが脱Excelの目的と言えます。
脱Excelとは対照的な言葉が「活Excel」です。活Excelとは、Excelの問題点を他のツールを併用することでカバーしながら、Excelを業務にうまく活用することを指します。
活Excelとは異なり、脱ExcelはExcelからの完全な脱却を行う点が特徴です。脱Excelで使われる手法としてはデータベースのクラウド化などがあり、企業のDX化を推進する役割も担います。
脱Excelが必要と言われる7つの理由
IT技術が急速に発展している近年、脱Excelを図る企業は増えています。Excelにはさまざまな問題点があり、従来通りに業務で使用していると業務効率の低下やセキュリティリスクなどの原因となるおそれもあるためです。
脱Excelが必要と言われる7つの理由を解説します。
(1)ヒューマンエラーを防ぎきれない
業務にExcelを使用する場合、ファイルへの情報の入力や編集は手動で行います。Excelに精通している方はかなり正確な入力ができるものの、人力である以上はヒューマンエラーを防ぎきれません。
ヒューマンエラーが発生したファイルはデータの信頼性が低下し、企業の重要な意思決定や社外からの評価に悪影響を及ぼす可能性もあります。
ヒューマンエラーを防ぐには、データ入力が自動的に行えるシステムが必要です。
(2)属人化が起こりやすい
Excelへのデータ入力では、利用者が自身の利便性のためにフォーマットを変更したり、マクロを有効化したりするケースがあります。カスタマイズされたファイルは本人にとっては業務効率化につながるものの、本人以外は使いこなすことが難しく、業務の属人化が起こりやすい点が問題です。
業務の性質に合わせて作成された、誰にとっても使いやすいシステムを導入すれば、業務の属人化は起こりません。
(3)複数人でのリアルタイム共有ができない
Excelは複数人でのリアルタイム共有ができない短所があります。
Excelには共有ブックや共同編集という機能があるものの、どちらもデメリットがあります。共有ブック機能は共有中に特定の機能が制限されてしまい、共同編集は比較的新しいバージョンのExcelでなければ利用できません。
複数人でのリアルタイム共有を行いたい場合には、クラウドを介してデータをやりとりできるシステムを選びましょう。
(4)問題なく処理できるデータ量に限界がある
Excelで大量のデータを処理しようとすると、アプリケーションのパフォーマンス低下やフリーズを引き起こすおそれがあります。受発注管理などのように日常業務でデータ容量が増え続けるデータを処理するには、Excelは不向きです。
大量のデータを処理するには、処理できるデータ量の限界がないツールやデータベースの活用がおすすめです。
(5)使用デバイスのスペックに依存する
一般的な製品であるインストール版のExcelは、データの処理速度が使用デバイスのスペックに依存します。使用デバイスのスペックが十分でなければ、Excelの使用が業務効率低下の原因となる可能性があるでしょう。
例を挙げると、2人の社員が同じ程度の能力を有していても、使用デバイスのスペックに差があればExcelでの業務スピードが大きく異なります。
データ処理をデバイス上で行わないシステムであれば、使用デバイスのスペックに依存せず業務効率化が図れます。
(6)社外・部外との連携がしにくい
Excelは多くの企業で使用されており、企業ごとに独自のExcelフォーマットが生み出されています。企業によって異なるExcelフォーマットが使用されていることにより、社外・部外との連携がしにくくなるケースがあります。
Excelで連携をするには、最初からフォーマットを統一しておくか、受け取ったファイルからデータを抽出してまとめる作業が必要です。余計な業務が増えることになり、業務効率の低下が懸念されます。
(7)DXや働き方改革の推進を妨げる
Excelを使用し続ける選択は、DXや働き方改革の推進を妨げるおそれもあります。DXや働き方改革をどれだけ進めようとしても、業務でExcelを使用していると業務の自動化や効率化ができず、労働時間の短縮もできないためです。
DXや働き方改革の推進をしたい企業は、Excelに替わる業務システムの導入が急務と言えます。
脱Excelによって考えられる問題点
脱Excelの問題点としては、下記の2点が考えられます。
●新たなシステムの導入コスト
脱Excelを行うには、Excelに替わる新たなシステムを導入する必要があります。新たなシステムの導入コストがかかることが、脱Excelの問題点の1つ目です。
導入コストにはシステムの利用料金だけではなく、使い方を教育するための費用や時間といったコストも含まれます。脱Excelを推進する際は、導入コストをいかに抑えるかが課題となるでしょう。
●根強いExcel文化の脱却しにくさ
Excelはさまざまな企業で使用されており、業務用ソフトとしてExcelを選ぶ文化が多くの企業で根付いています。脱Excelを進めようとしても、根強いExcel文化が邪魔をするケースも十分に考えられるでしょう。
企業内にExcel文化がある場合は、なぜ企業内でExcelが幅広く利用されているかを分析して、特徴が近いシステムを導入する方法があります。
脱Excelを実現するためには
脱Excelを実現するためには、Excelに替わるものとして下記のツールの利用がおすすめです。
- データベース
- クラウド管理システム
- ERPシステム
- 業務アプリ作成ツール
企業によってExcelを使用している業務は異なります。自社の業務内容にはどのようなシステム・機能が必要かを理解した上で、業務効率化につなげられるツールを利用しましょう。
脱Excelにおすすめのツール「@pocket」とは?
企業の脱Excelには、業務アプリ作成ツールの「@pocket」がおすすめです。
業務アプリ作成ツールとは、業務に使用するアプリケーションを自分たちの手で開発できるツールのことです。一般的に、業務アプリ作成ツールはシステム開発やITの専門知識がなくても扱えるようになっていて、業務アプリを簡単に開発できます。
@pocketは、ドラッグ&ドロップという簡単な操作だけで、便利な機能を備えたアプリケーションを開発できるツールです。Excelで作成していた管理表などのシートも、@pocketでは作成できます。月額300円/ID~と低価格から利用を始められる点も魅力です。
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まとめ
脱Excelとは、従来のExcelから別のツールへと移行し、業務効率化を図ることです。
Excelで行う業務にはヒューマンエラーや業務の属人化が起こりやすい、共有や連携が難しいといった問題点があります。DXや働き方改革の推進をするためにも、脱Excel化は企業にとって重要な取り組みと言えるでしょう。
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