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受発注管理をエクセルで行うには?メリット・デメリット

企業の日常業務の1つに、顧客からの受注や仕入先への発注を管理する「受発注管理」があります。受発注の数や注文日・納期など、受発注管理では数字を適正に管理しなければなりません。

「受発注管理をエクセルで行いたい」と考える方は多いでしょう。受発注管理をエクセルで効率的に行うには具体的な方法を理解し、関数やマクロなども使いこなすことが重要です。

今回は受発注管理をエクセルで行う方法とメリット・デメリットを解説し、受発注管理の効率化ができるツールも紹介します。

受発注管理をエクセルで行う方法

受発注管理をエクセルで行うには、下記のような流れで運用体制を構築しましょう。

●必要項目を設定する

まずは受注管理表(もしくは発注管理表)を作成して、表のタイトル行に必要項目を設定します。必要項目の例をいくつか紹介します。

  • 商品名
  • 商品コード
  • 受注・発注数量
  • 単価
  • 合計金額
  • 注文日
  • 納期
  • 現在のステータス
  • 会社名 など

管理したい内容を、漏れなく設定するようにしてください。

●関数・ピボットテーブルを活用する

エクセルでの受発注管理をスムーズに行うには、関数・ピボットテーブルの活用が欠かせません。

関数は、指定したセルの値を使用して目的の計算を自動で行う機能です。合計金額の計算などを簡単に行えます。

ピボットテーブルは、表の項目ごとに値を自動集計する機能です。顧客別の受注額合計や、商品ごとの売上を集計したいときに役立ちます。

●運用ルールを策定する

受発注管理は重要な情報であるため、適切な運用ルールが必要です。データ入力などの作業は誰が・いつ行うかなどのルールを策定してください。

また、運用時にはエクセルの更新履歴を残す設定にしておきましょう。更新履歴が残っていると、データ入力で上書きされた箇所が分かりやすくなり、入力ミスの修正が楽になります。

受発注管理をエクセルで行うメリット3つ・デメリット3つ

受発注管理をエクセルで行うことにはメリットとデメリットの両面があります。自社の運用体制によってはメリットよりもデメリットのほうが大きくなる可能性もあるため、導入に問題がないかをチェックしましょう。

受発注管理をエクセルで行うメリット・デメリットを、それぞれ3つずつ解説します。

メリット(1)低コストで運用できる

エクセルの導入にかかる費用はMicrosoft Officeのライセンス購入のみで、低コストで運用できます。エクセル自体がほとんどの企業で使用されているため、すでにソフトウェアを導入済みの場合は追加コストが発生しません。

また、エクセルは多くの社員が利用経験のあるツールであり、導入ハードルが低くなっています。操作方法などの教育が不要である点も、エクセルならではの強みと言えるでしょう。

メリット(2)VBAやマクロ機能でさらなる業務効率化につながる

エクセルには拡張機能であるVBA(Visual Basic for Applications)やマクロ機能があり、エクセル上での複雑なデータ処理を自動化できます。

受発注管理に活用する場合は、操作内容をマクロで記録して繰り返しのデータ入力を行ったり、プログラムを組んで伝票作成時の入力を簡易化したりができるでしょう。VBAやマクロ機能を活用することにより、業務効率化を期待できます。

メリット(3)外部システムと連携しやすい

エクセルは世界中の企業で使用されているアプリケーションであり、エクセルと連携できるツールは数多く存在します。エクセル自体も「xlsxファイル」「csvファイル」を筆頭にさまざまなファイル形式を選択可能であり、外部システムと連携しやすい点がメリットです。

受発注管理を便利にする各種ツールとエクセルを連携することで、業務効率化が図れます。

デメリット(1)共有ミスが起こりやすい

受発注管理をエクセルで行うと、社内・チーム内での共有ミスが起こりやすくなります。エクセルは基本的に2人以上での同時編集に向いておらず、担当者1人で管理するケースが多くなるためです。

エクセルには「ブック共有」や「共同編集」といった共有向けの機能もあります。

しかし、ブック共有はピボットテーブルなどいくつかの機能が制限されてしまい、受発注管理には適さない機能です。

共同編集は特定のバージョン以降でのみ使える機能であり、古いバージョンのエクセルには対応していません。

デメリット(2)受発注情報の更新にタイムラグが発生しやすい

エクセルで受発注管理を行う際は、社員が受発注情報を受け取って、手動で管理表へと転記をする必要があります。受発注情報を直接反映させることが難しく、転記の分だけ時間がかかる点がデメリットです。

また、エクセルに入力した受発注情報を社内に共有するには、エクセルファイルを更新後に社内向けに公開する必要があります。リアルタイムな情報共有ができないことにより、古い情報に基づいて業務が行われて、業務の無駄が発生する可能性があることにも注意が必要です。

デメリット(3)データ量の増加とともに処理速度が低下する

エクセルは便利なアプリケーションであるものの、ファイル内のデータ量が増加すると処理速度が低下する問題があります。処理速度の低下によって受発注管理業務が遅くなり、場合によってはエラーが頻発したり、フリーズしたりもする点がデメリットです。

1つのファイルあたりのデータ量を抑えるためには、新しい受発注管理用のファイルを作成しなければなりません。ファイルが増えると、古いファイルの適正な管理をしたり、新しいファイルと古いファイルを混同しないよう注意したりするなど、ファイル管理の問題も発生します。

エクセルでの受発注管理に役立つ関数

エクセルでの受発注管理を効率よく行うには、マクロやVBAだけではなく関数の使用も有効です。受発注管理に役立つ代表的な関数を5つ紹介します。

SUMIF関数

検索条件に一致したセルの値を合計する関数です。受発注管理では、特定の商品の売上高や、発注した物品の個数を確認する用途で役立ちます。

数式
=SUMIF(範囲,検索条件,合計範囲)

VLOOKUP関数

指定した列を検索し、検索値と一致したセルの値を抽出する関数です。指定した商品コードと一致する商品を抽出したいときなどに使用します。

数式
=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索の型)

INDIRECT関数

指定したセル番地にある値を表示する関数です。商品名を一覧形式で作成しておき、表中にはINDIRECT関数を使用して商品名を表示させるなどの使い方ができます。

数式
=INDIRECT(参照文字列,参照形式)

ROUND関数

数値を指定した桁数に切り上げ、もしくは切り下げができる関数です。商品単価の改定で発生する端数の処理などに役立ちます。

数式
=ROUND(数値,桁数)

IFERROR関数

数式がエラーを返すとき、セルに表示する値を指定できる関数です。数式の計算でエラーが表示される可能性がある場合に、数式の前にIFERROR関数を入れるとミスを防げます。

数式
=IFERROR(値,エラーの場合の値)

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@pocketにはエクセルのインポート機能もあるため、すでにエクセルで受発注管理をしている場合もスムーズにシステム作成ができます。

まとめ

受発注管理をエクセルで行うには、管理表への必要項目の設定や関数・ピボットテーブルの活用、運用ルールの策定が必要です。エクセルにはコストの低さや外部システムとの連携の点でメリットがあるものの、運用の難しさにつながるデメリットも複数存在します。

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