「管理職ってどういった役割を果たしているの?」
「管理職に求められる能力って何?」
「管理職の能力を高める方法はあるの?」
など、企業の人事担当者の中には、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、企業における管理職の在り方をはじめ、管理職に求められる能力や育成方法など、管理職を選ぶ際に役立つ情報を紹介しています。
この記事を読むことで、管理職が果たす役割や、どのような観点で管理職にふさわしい人材を選べば良いかが分かります。
また、管理職の人材を育成する具体的な方法も紹介しているため、管理職候補として、部下の能力を向上させる一助になるでしょう。
管理職として必要な能力や育成方法を知りたい方は、ぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。
目次
管理職の役割とは

企業における管理職の主な役割は、チームとして設定した数値目標の達成に向けて、人材を適切に動かしていくことです。
また、管理職には、「一定の成果を出し続ける」という責務が課せられるため、いかに「業務」と「人間」を相互作用させるかを考える必要があるでしょう。
目標を達成するためには、「なぜこの業務が必要なのか」など、理由や根拠を明確にした上で、部下とビジョンを共有することが大切です。
もし、管理職が目標の数字ばかりを気にしていた場合、目的と手段を混同してしまい、持続的な成果を出し続けることは難しくなるでしょう。
管理職に求められる能力9選

管理職として十分な働きをするためには、日々の業務をこなす以外の能力が必要になります。
企業や立場によって求められる能力は異なりますが、対人能力や組織運営力、人材育成力などは、どの立場であっても必要なものです。
ここでは、管理職に求められる能力を9つピックアップし、詳しく解説します。ぜひ、参考にしてください。
人材育成の能力
管理職として組織をまとめるためには、部下がパフォーマンスを最大限に発揮できるように導く力も必要です。
そのため近年では、管理職による人材育成が求められています。
管理職であれば、業務を行う中で部下にアドバイスしたり、課題を乗り越えられるようにサポートしたりすることが可能です。
このように、チームの目標を踏まえた人材育成を行える能力は、管理職にとって必要不可欠な要素と言えます。
さらに、人材育成に関心があり、部下の様子に気を配れるような人材であれば、管理職にふさわしいでしょう。
組織運営力
管理職には、組織が目標達成できるように部下や関係部署を巻き込み、運営していく能力が求められます。
管理職が組織全体をまとめ、適切に運営していくには、部下に適した仕事の割り振りをすることが大切です。部下が意見を出しやすい職場作りや、部下にとって働きやすい環境作りなども心掛ける必要があるでしょう。
また、近年は多様な人材の登用が進んでいます。そのため、管理職には、部下の多様性を尊重しながら、リーダーとして業務を遂行する能力も求められるでしょう。
対人能力
管理職には、組織をスムーズに運営していくための対人能力が求められます。
まず、管理職が組織内に適切な指示を出すためには、自分の考えていることや想いを正確に相手に伝える必要があります。
そして、組織をスムーズに運営するには、業務上の問題をあぶり出し、解決に導くスキルも求められます。このような場合、対人能力が高い管理職であれば、相手の話に耳を傾け、質問をしていく中で、本質的な問題を把握することが可能です。
さらに、組織の代表として、多くの人と接するのも管理職の役割です。どのような人とでも、良好な人間関係を構築できる能力があれば、組織の運営にも役立てられるでしょう。
業務遂行能力
管理職に求められる業務遂行能力とは、日々の業務をミスなくスムーズに遂行する力です。
管理職の中でも、特に現場に近い係長等に求められる能力で、自身だけでなく、部下が業務を滞りなく遂行できるようにサポートする際に必要とされます。
業務遂行能力が高ければ、部下の状況に合わせて適切に仕事を振り分けるなど、働きやすい環境を作ることも可能でしょう。
管理職の役割を果たすために必要なのは、組織全体をマネジメントできる能力です。自分一人の業務に固執せず、管理職として常に全体を見渡せる力を養いましょう。
問題解決力
管理職には、現在の状況を判断したり、問題を解決したりする能力が求められます。
特に近年は、ビジネスモデルが複雑化している影響で、過去には成功していたパターンが通用しないというケースも出てきています。
このような問題に対応するためにも、管理職は変化を続ける経営の現状を正しく認識する必要があります。
そして、自社の業務における問題の有無を確認し、問題を発見した場合は、解決するためのアイデアやアプローチ方法を考えるのも、管理職の役割です。
多様な情報やさまざまな意見などを踏まえた上で、解決策を考えられる論理的思考力や、本質を見抜く力は、管理職にとって重要な能力と言えるでしょう。
目標達成力
管理職には、会社の方針やチームの実力に合わせた実現可能な目標を設定し、達成する能力が求められます。
目標を設定する際には、管理職がこれまでに培ってきた知識やスキルをもとに、目標達成のために必要なアクションを見極める必要があるでしょう。
また、実現可能な目標を設定するためには、「何を」「いつまで」「どのように」など、具体的な内容を決めることも大切です。
管理職は一人で目標達成に向けて動く訳ではありません。部下にも目標を理解させた上で、達成に向けた効果的な筋道を立てる必要があります。
つまり管理職には、組織全体を広い目で見て、目標達成のためのプロセスを管理する能力が不可欠と言えるでしょう。
人を巻き込む能力
管理職には、目標達成に向かって一人ひとりの力を引き出し、成果を出すよう促すリーダーシップが必要です。
管理職が放任主義でアドバイスやサポートすることを拒否していた場合、メンバーはやる気を失い、目標達成にも消極的になってしまうでしょう。
管理職に求められるのは、部下がやる気を出すように鼓舞することや、目標について説明し、理解を得られるように動く力です。
そのほか、必要に応じてメンバーのサポートを行い、部下が安心して力を発揮できるように導くことも大切です。
周囲に信頼される能力
管理職として人を動かすために必要なのは、周囲からの信頼です。
組織の中に、一人でも管理職に対する不信感を持つメンバーがいれば、業務の足並みを揃えることは難しくなるでしょう。
周囲に信頼されるために必要なのは、日頃から積極的に周囲の人を助けたり、困っている人の話を聞いたりするなど、信頼関係を築こうとする姿を見せることです。
仕事への責任感を持ち、自分の考えだけにとらわれず、柔軟に対応できる力を持つ人材であれば、管理職としての信頼を得られるでしょう。
自己成長の能力
管理職には、周囲の変化や自身の将来を見据え、求められる資格やビジネススキルを身に付け、成長し続ける力が求められます。その理由は、時代の変化や、企業経営の方針転換などに臨機応変に対応するためです。
もし管理職が成長を拒んでしまえば、周囲についていくことは難しくなります。
そのため管理職には、自身に不足しているスキルや知識があると分かった際に、積極的な取得に動ける人がふさわしいでしょう。
管理職に求められる能力を高める方法

ここからは、管理職に求められる能力の伸ばし方について紹介します。
管理職として人材を育成する方法には、日々の業務を通して行うものと、業務外の研修などを活用して行うものの2つがあります。
以下では、それぞれのメリットやデメリットについても解説しているため、比較検討する際の参考にしてみてください。
社内で能力を高めるOJT
「OJT」とは、職場内で通常の業務を遂行しながら行う人材育成のことです。
OJTの育成では、現役の管理職が育成対象と一緒に仕事をすることで、業務に必要な知識やスキルなどを教えます。
現役の管理職が直接指導するため、自社の業務や風土など、管理職として必要な心構えが部下に伝わりやすくなります。また、対面で指導することから、相手の理解度に合わせた教え方ができることもメリットです。
ただし、この方法が有効なのは、教える側の管理職に育成や指導の経験がある場合です。これらのノウハウを持たない管理職が指導に当たるケースでは、適切な育成を行えない可能性が高いでしょう。
また、現役の管理職には自身の業務もあるため、思うように人材育成の時間をとれないこともあります。
上記のような理由で、必ずしも大きな成果を期待できないという側面があることは、OJTのデメリットと言えるでしょう。
社外で能力を高めるOFF-JT
「OFF-JT」とは、自社の業務の範囲外で行う人材育成のことです。
OFF-JTの主な手法には、外部講師を招いたりグループワークを行ったりする「企業内研修」、外部のビジネススクールに通う「スクール型研修」、インターネットを活用する「eラーニング」などがあります。
OFF-JTで人材育成をするメリットは、企業内に負担がかからないことです。
OJTの場合は現役の管理職に負担がかかりますが、社外で行うOFF-JTの場合、人的リソースを割く必要がありません。専門の講師に学ぶため、自社には存在しないノウハウを身に付けることも可能です。
その一方で、OFF-JTにはコスト面のデメリットがあります。スキル習得のためのスクール型研修や企業内講習など、OFF-JTを受けるためには別途の費用が必要です。
また、OFF-JTに参加した人が、実際にどのような能力を身に付けられたのか、確認が難しい点もデメリットでしょう。
管理職の営業管理には@pocketがおすすめ

「@pocket(アットポケット)」は、プログラミング知識不要の業務アプリ作成ツールです。
数ある部品の中から、自社のアプリに必要なものを選んで配置するだけで、初心者でも簡単に業務アプリを作成することができます。
また、一からシステムを作るのが難しい場合でも、@pocketのストアには多様なテンプレートがあるため、自社に必要な業務アプリをインストールすることが可能です。
さらに、アプリごとのデザイン変更も容易なため、自社のイメージに合わせた仕様にするのも良いでしょう。
@pocketには、「ライト」「スタンダード」「プロフェッショナル」の3つのプランが用意されています。それぞれ月額費用はかかりますが、初期費用はすべてのプランで無料です。
無料体験期間もあるため、操作性や機能について、コストをかけずに確認できます。
出典:@pocket|株式会社 アイアットOEC
参照:https://at-pocket.com/
出典:価格・導入の流れ|株式会社 アイアットOEC
参照:https://at-pocket.com/price/
サービス名 | |
---|---|
料金(初期費用、月額) | 初期費用:無料、月額:ライト 300円・スタンダード 500円・プロフェッショナル 700円(税抜き) |
特徴 | 集計・分析機能、アクセス制限、表計算ソフト等外部サービスとも連携可能 |
運営会社 | 株式会社 アイアットOEC |
管理職に求められる能力を高めて組織を強化しよう

企業内での管理職の役割は、部下が持つ能力を可能な限り引き出し、チームとしての成果を上げることです。
そのため、管理職には目標達成能力や組織運営力、業務遂行能力や問題解決力などのさまざまな能力が求められます。
本記事では、管理職として組織をまとめる際に必要な能力および育成方法について解説しました。管理職にとって大切なことは、身に付けたスキルや知識を、実践で活かしていくことです。
将来の管理職候補として部下を育成したいという方は、ぜひ本記事で取り上げた育成方法を参考にしてみてください。