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人事面談シートを活用した面談方法|活用メリット・テンプレートも

部下との面談を初めて担当する際には進め方や流れが分からず、不安を感じる上司もいます。人事面談を人事部から指示されたものの「何を質問すれば良いか」や「どのような準備が必要か」で悩み、手をつけられずにいる人もいるでしょう。
当記事では人事面談を行う目的と面談の効果を高めるための人事面談シート活用法を紹介します。人事面談を効果的に行って部下の成長を適切に支援し、組織の利益につなげたい人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも「人事面談」とは?

そもそも人事面談とは、上司と部下が1対1で行う面談を意味します。人事面談は部下の本音を聞き出す狙いを持ち、緊張を和らげるための雑談から始めることが通常です。そして、部下の緊張が和らいだ時点でより深い内容の対談を行い、人事面談の目的達成を図ります。

人事面談の主な目的は、上司から見た部下の評価を伝えたり適切な個人目標を設定させたりして、人材育成につなげることです。目標設定期間の途中では人事面談で進捗状況を確認し、必要に応じて軌道修正を促すこともあります。

また、部下に対する精神面のケアを行うことも、人事面談の重要な目的です。人事面談を通じて部下との心理的な距離感が縮まれば、早期離職の防止も図れます。

人事面談をスムーズに進めるためには、部下に対する質問すべき項目や伝える内容などを記載した「人事面談シート」を活用しましょう。人事面談を担当する上司は事前に人事面談シートを用意して当日持参し、重要事項をメモしつつ、対談を進めます。

人事面談シートを活用するメリット

人事面談シートの準備には一定の時間と手間がかかることから、「省略したい」と考える人もいるでしょう。しかし、人事面談シートには活用するメリットが複数あることから、日常業務の合間に時間を確保し、作成しましょう。

以下では、人事面談シートを活用する代表的なメリットを紹介します。

面談内容を整理できる

人事面談では限られた時間の中で多数の情報を伝えたり、部下の考えを聞き出したりすることが必要です。人事面談シートを活用して流れを事前に整理し、頭の中でシミュレーションした上で当日を迎えれば、時間を浪費する失敗を回避できます。

加えて、人事面談シートに沿って人事面談を進めれば、伝えるべき情報の伝え漏れや聞くべき内容の質問し忘れが起こりません。結果として上司と部下、双方にとってメリットのある人事面談を実現できます。

面談内容の振り返りができる

人事面談シートでは質問項目の横に空欄を用意して、部下の回答をメモすることが通常です。メモした回答は事後に内容を振り返り、部下についてより深く理解するためのツールとして役立つでしょう。

さらに、人事面談シートはそのまま、議事録として保管もできます。次回の人事面談を行う前に内容を見返せば、前回と同じことを繰り返し質問して部下の信頼を失う失敗が起こりません。

人事面談シートを活用した面談の進め方・流れ

効果的に人事面談シートを活用するためには人事面談の流れを大まかに把握し、十分な事前準備を整えることが必要です。そして、面談の実施後には必要に応じて関係者と、情報のすり合わせを行いましょう。

ここからは、人事面談シートを活用した人事面談の流れをより詳しく解説します。

STEP(1)人事面談の目的を社内に共有する

人事面談の目的が曖昧なまま実施しても、狙い通りの成果を得られません。そのため、人事面談を企画する人事部の担当者は目的を明確にして、関係者へと通知します。もし、人事面談を指示されたものの目的が分からない場合には、人事部への確認が必要です。

「人事面談」とひとくちに言っても、上司から部下へのフィードバックを伝えるための対談・精神面のケアを行うための対談では、質問項目が変化します。人事面談シートの作成をスムーズに進めるためにも、必ず事前に目的を確認しましょう。

STEP(2)人事面談シートを作成・記入する

人事面談シートは、人事面談を実際に担当する上司が作成します。人事面談シートを作成する際にはまず、目的を達成するために伝えるべき情報や部下から考えを聞くべき内容の明確化が必要です。そして、明確化した内容をもとに人事面談の流れや質問項目を決めて、人事面談シートに反映させます。

例えば、フィードバック目的の人事面談を行う場合は評価したい点・気になる点を3〜4点ずつ挙げ、人事面談シートに記入しましょう。合わせて、上司からのアドバイスとして伝えたい内容を考えておくと、人事面談がスムーズです。

STEP(3)人事面談スケジュールを調整する

人事面談は比較的本業が忙しくない曜日や時間帯を選択し、スケジュールを組むことが理想です。部下の仕事の状況も考慮して上司のほうから声を掛け、スケジュールを調整しましょう。

人事面談に掛ける時間は、1人あたり15〜30分程度が目安です。ただし、人事面談に掛ける時間は目的や実施頻度に応じて変化するため、人事部とも相談して、適切な目安を設定しましょう。

STEP(4)人事面談を実施する

事前に作成した人事面談シートをもとに、人事面談を実施します。人事面談の冒頭では部下の趣味や最近のでき事などの話題で場を和ませ、話しやすい雰囲気を作りましょう。部下の緊張がほぐれたことを確認次第、対談の趣旨を改めて伝えて、本題に移ります。

個人目標の設定が目的の人事面談では、達成度合いを客観的に評価しやすい具体的な内容を決めさせるとよいでしょう。そして、部下が決めた内容は人事面談シートに書き込み、当日の成果を記録として残します。個人目標の進捗確認が目的の場合は、「達成までにどの程度の期間が必要か」や「設定している期日を守れるか」などを質問し、人事評価シートに書き込みましょう。

STEP(5)社員評価・目標のすり合わせを行う

人事面談の最後には部下から聞いた内容をもとに、フィードバックを伝えます。例えば、個人目標に対して順調に努力できている部下は適切に褒めて、モチベーションを高めましょう。人事面談時点で悩みを抱えている部下に対しては、克服につながるヒントを提供することが一案です。

個人目標の設定を目的とする人事面談では、次回までに行うアクションのすり合わせを行って、人事面談シートに書き込んだ内容を確認します。

人事面談シートの記載項目例・テンプレート

人事面談シートに記載すべき項目は目的に応じて変化するものの、基本的には、現在の目標・目標に対する進捗状況が必須です。人事面談を通じて部下の状況を的確に把握するためには、取り組み期間にやったこと・困っていることも記載しましょう。そして、部下の成長につなげるため、フィードバック・次期の目標項目も含めます。

以下は、人事面談シートの汎用的なテンプレートです。人事面談の目的に応じて以下をアレンジし、必要な項目を付け足せば、自社に合う人事面談シートのフォーマットを作成できます。

【人事面談シートテンプレート】

氏名  
所属部門・部署  
現在の目標  
進捗状況  
やったこと  
困っていること  
気づき  
フィードバック  
次期の目標  

テンプレート内の「やったこと」には、前回の人事面談から今回の人事面談までに部下が担当した業務の内容や主な成果をヒアリングし、記載します。 部下が人間関係や待遇に関する悩みを相談してくれた場合は、「困っていること」に記載しましょう。

「気づき」には、人事面談中の部下の様子で気になった点を記載します。「フィードバック」には、部下の話しをもとに上司自身が行ったアドバイスや困っていることの解決につながるヒントを記載しましょう。

まとめ

人事面談シートとは、面談で質問する項目や伝える情報を事前に整理するためのツールです。人事面談シートは事前に上司が作成して面談当日に持参し、部下からヒアリングした情報を記録として残す方法で活用します。

人事面談シートはExcelやWordを使用して簡易的に作成する方法もあるものの、管理や共有に手間取る可能性が否めません。利便性が高い人事面談シートを作成し、効果的に活用したい場合はぜひ、「@pocket(アットポケット)」の導入・運用をご検討ください。