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【項目別】店舗巡回のチェックリスト|実施時のポイントも紹介

店舗巡回とチェックリスト

店舗巡回とは、小売店などの責任者や担当者が実際の店舗を訪れ、商品や接客、衛生状況などを確認する業務です。店舗運営における課題の洗い出しや改善点の発見、さらには売上向上を目的として、多くの業種で行われています。

ただし、ただ店舗を巡回するだけでは十分な成果にはつながりません。あらかじめチェックリストを作成し、関係者間で情報を共有できるようにしておくことが重要です。

そこで今回は、店舗巡回の概要や期待できる効果、さらに実施時のポイントや項目別のチェックリスト、巡回で得たデータの活用方法など、実践に役立つ情報を詳しく紹介します。

1. そもそも「店舗巡回」とは?

店舗巡回とは、店舗運営の質向上や販売促進を目的に実際の店舗を訪れて、店舗の雰囲気や商品・サービスの販売状況を確認する業務です。

主に店舗経営者やエリアマネージャーのほか、フランチャイズオーナーが行うもので、具体的には商品の陳列状況や在庫、スタッフの接客態度、店舗内外の清潔感など、多岐にわたる項目をチェックします。店舗ごとの課題や改善点を把握するだけでなく、現場の声を本部に伝えるという橋渡しの役割も担います。

こうした店舗巡回は「ラウンダー」と呼ばれることもあり、小売業をはじめ、飲食・ドラッグストア・アパレル業界など、幅広い業種で実施されています。

2. 店舗巡回を通して得られる効果

店舗巡回を取り入れることで、現場の実態を把握しやすくなり、店舗運営の質を高めるさまざまな効果が期待できます。

また、ただ巡回するだけで終わらせるのではなく、巡回で得た情報を改善に活かすことによって、結果的に店舗の魅力や顧客満足度、売上の向上にもつながるでしょう。

ここでは、店舗巡回によって得られる具体的な3つの効果について詳しく紹介します。

2-1. 店舗運営の改善

定期的に店舗を訪れ、陳列の乱れや在庫管理、スタッフの接客態度などを確認することで、現場の課題や改善点を早期に発見できます。

特に、日々の業務に追われがちな店舗スタッフにとっては、第三者の視点から改善のヒントをもらえる機会となり、業務の質の底上げにもつながるでしょう。

また、チェック内容を共有することで、店舗全体で「改善すべきポイント」を共通認識として持つことができる点も大きなメリットです。

2-2. 顧客満足度の向上

店舗巡回を通じて清潔感や接客態度、サービスの提供状況などを細かく確認・改善することで、来店客にとって快適な買い物環境を整えることができます。

普段から店舗で働くスタッフだからと言って、必ずしも「顧客が不満を抱きやすいポイント」に気付けるとは限りません。第三者の視点から店舗を見直すことで、見落とされがちな不備や改善点に気付くきっかけとなります。

結果として、店舗全体の印象やサービスの質が向上し、顧客満足度の向上につながっていくと考えられます。

2-3. 売上の向上

商品陳列や在庫の最適化、スタッフの接客対応などを定期的に見直すことで、販売機会の損失を防ぎ、売上の底上げが期待できます。

例えば、売れ筋商品の欠品を防いだり、目につきやすい場所に商品を配置し直したりするだけでも、売上は大きく変わることがあります。

店舗巡回を通じてこうした細かな点に目を配り、改善を積み重ねていくことで、最終的に店舗の収益力を高める結果につながるでしょう。

3. 店舗巡回を行うときのポイント

店舗巡回を効果的に行うための最も重要なポイントは、「巡回方法の標準化」です。

巡回方法の標準化とは、巡回の手順や確認項目、評価基準などを統一し、誰が巡回しても同じ視点・基準でチェックできるようにすることを指します。これにより、主観的な評価や個人差によるバラつきを防ぎ、巡回業務をより客観的かつ効率的に進めることができます。

標準化されていない巡回では、巡回者ごとに確認内容や評価基準が異なり、店舗間での比較や改善がしづらくなってしまいます。そのため、あらかじめチェックリストを作成し、「何を・どの基準で・どう評価するのか」を明確に定めておくことがポイントです。

さらに、チェックリストの内容を巡回担当者や現場スタッフと共有することで、改善意識の浸透や業務のスムーズな連携にもつながります。

4. 店舗巡回のチェックリスト|3つの項目に分けて徹底紹介!

店舗巡回を効果的に行う際は、あらかじめチェックリストを作成し、確認項目を標準化しておくことが重要です。

しかし、どのような観点でリスト作成を行えば良いのか分からない方も多くいるでしょう。店舗巡回のチェックリストは、単純に確認ポイントを羅列するのではなく、項目別に分けて考えることがコツとなります。

そこで次に、「建物外観・店内の雰囲気」「安全・衛生管理」「商品・売り場の陳列状況」の3つの観点から、巡回時にチェックすべきポイントを具体的にご紹介します。

4-1. 「建物外観・店内の雰囲気」のチェックリスト

店舗の第一印象は、来店動機や顧客満足度に大きく影響します。清潔感や雰囲気の良さ、動線の分かりやすさなど、見た目や印象に関するポイントを中心に確認しましょう。

チェック項目具体的な確認ポイント
(1)店舗外観の清掃状況ゴミや落ち葉が放置されていないか
(2)店内外の照明切れている電球がないか、暗くないか
(3)看板・案内表示の状態汚れ・破損・文字の読みづらさはないか
(4)駐車場・入口まわりの動線人や車の通行が妨げられていないか
(5)店内の温度・湿度季節や時間帯に応じた快適な環境か

店舗の雰囲気づくりは、リピーター獲得にも直結する極めて重要な要素です。定量的な評価が難しい部分もありますが、第三者目線で客観的に見ることが大切です。

4-2. 「安全・衛生管理」のチェックリスト

労働環境の安全性や衛生管理は、業務の質だけでなく顧客満足度や従業員満足度にも影響します。法令や業種別ガイドラインに基づき、抜け漏れなく確認しましょう。

チェック項目具体的な確認ポイント
(1)床・壁・天井の状態ヒビや破損のほか、滑りやすい場所がないか
(2)害虫・害獣対策ゴキブリ・ネズミなどによる被害の痕跡がないか
(3)衛生設備の管理状況洗剤やペーパー類が補充されているか
(4)商品の積み上げ状況安全基準を超えて積み上げていないか
(5)消火器や非常口の状態使用期限内か
使用の妨げになる障害物がないか
(6)スタッフの服装・身だしなみ清潔感が保たれているか

食品や医薬品を扱う店舗では、衛生基準に特に注意が必要です。衛生関連のルールはスタッフ全体で共有し、日常的な意識づけを行うことも大切です。

4-3. 「商品・売り場の陳列状況」のチェックリスト

商品が適切に陳列されているかどうかは、顧客の回遊性や購買意欲に直結します。売り場が魅力的に整えられているか、見やすく買いやすい工夫がされているかを確認しましょう。

チェック項目具体的な確認ポイント
(1)商品の陳列状況同一カテゴリの商品がまとめられているか
売れ筋商品や季節商品が目立つ位置にあるか
(2)欠品・補充状況商品の供給が追い付いているか
過剰在庫が発生していないか
(3)POP・価格表示の状態表示ミス・価格違い
破損がないか
(4)売り場の通路幅や動線移動しやすいよう配慮されているか
通行の妨げになる障害物がないか
(5)棚の高さ・見やすさ商品が見やすく手に取りやすい配置か

陳列や補充は店舗スタッフの日々の作業の中でも最も頻度の高い業務の1つです。定期的な巡回で乱れを防ぎ、顧客にとって「選びやすい」売場を保ちましょう。

5. 店舗巡回で得たデータの活用方法

店舗巡回の目的は、現場の状況を「把握すること」だけではありません。実際に見聞きした情報を整理・分析し、課題の抽出や販売戦略の改善につなげることで、その価値が最大限に発揮されます。

巡回で得た情報は、「なぜ売れていないのか」「どのように改善できるか」といった視点で下記のプロセスを通じて活用することが重要です。

STEP(1)
情報の整理・管理
巡回で得られたチェック結果や現場の声を項目ごとにまとめ、店舗ごとの状況を“見える化”します。これにより、現場の課題が明確になります。
STEP(2)
課題の分析
整理した情報をもとに、頻出する問題点や売上低下の要因を抽出し、原因を深掘りします。複数店舗のデータを比較すると、より客観的な分析が可能になります。
STEP(3)
改善施策の検討
分析結果をもとに、課題に応じた具体的な改善策を検討します。例としては、陳列方法の見直しやスタッフ教育の強化などが挙げられます。

また、実施した施策の効果を次回の巡回で検証し、万が一期待した効果が得られなかった場合は再度データを分析して新たな改善策を講じましょう。このように、「課題分析→検証→再分析」のPDCAサイクルを回すことは、現場力や業績のさらなる向上につながります。

まとめ

店舗巡回は、現場の課題を可視化し、改善のヒントを得るために欠かせない業務です。しかし実際には、「チェック項目が多くて管理が煩雑」「記録を活用しきれない」といった課題も見られます。

こうしたケースで役立つのが、業務アプリ作成ツール「@pocket」です。@pocketを活用すれば、巡回チェックリストのデジタル化はもちろん、情報の共有やデータの分析・活用も一元管理できます。現場改善の効率化を図りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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