「顧客管理を効率よくするにはどうしたらいいんだろう?」
「顧客管理ツールを探しているけれど、種類が多すぎて決めきれない」
「これまでのデータを活かすことはできるんだろうか?」
このように顧客管理に頭を悩ます方も多いのではないでしょうか。
本記事では顧客管理の方法や顧客管理が必要とされる理由、顧客管理ツールを選ぶポイントに加えて、おすすめの顧客管理ツール3選を紹介しています。
この記事を読めば、顧客管理の重要性や顧客管理ツールを選ぶときにおさえておきたいポイントを知ることができます。それでもツール選びに迷ってしまうときは、おすすめのツールを試してみてください。どのツールも試用期間が設定されているので安心です。
顧客管理をより効率的に行いたいと考えている方はぜひこの記事をチェックしてください。
目次
「顧客管理」とは顧客情報や過去の履歴を管理すること
顧客管理とは名前や連絡先、会社など顧客に関する基本情報だけでなく、顧客からの問い合わせ内容や取引内容など顧客の過去の履歴も合わせて顧客情報を総合的に管理することです。これらの情報をデータベース化し解析すれば顧客のニーズや動向を把握しやすくなります。
また、問題点改善のために活用することも可能です。顧客情報を適切に管理できれば今後のマーケティング戦略に活かせるだけでなく、社内での情報共有にも役立ちます。
顧客管理を行う方法
顧客管理は解析に必要な項目を選定後、所定の使用方法で入力した情報を解析し、顧客ニーズを明確にしていきます。これらは顧客管理ツールを活用する方法が一般的です。
それぞれの工程について詳しくみていきましょう。
管理する項目を事前に決める
顧客管理システムを上手に活用するには、必要な項目を選定する必要があります。
あれもこれもと項目を詰め込むと入力の手間がかかり、管理も煩雑になります。また、分析結果を検討する際に本当に必要な情報が埋もれてしまい、見落としが発生する可能性もあるでしょう。
必要最小限の項目数で運用を始め、足りないものを追加するという方法をとれば、余分な項目を増やさずにすみます。
どういった成果を上げるために顧客管理システムを導入するのかを明確にしたうえで、必要な情報が何かを洗い出していきましょう。そうすることで顧客管理の目的にあった的確な情報把握や分析が可能になります。
使用方法を明確にする
顧客管理システム導入後の使用方法や運用ルールを作っておくことも大切です。
たとえば顧客情報の入力項目が記述式だった場合、入力する人によって表記のブレが発生することがあります。あらかじめ統一表記を定めておいたり、支障がなければ項目を選択する方法に変更したりするなどの対策が必要です。
営業の進捗状況などの流動的な情報については、その都度直接関わっている社員がそれぞれ入力した方が効率的です。しかし、顧客の基本情報については編集担当者を固定した方が誤入力などのヒューマンエラーを少なくできます。
また、入力した情報を定期的にチェックする体制も整えておきましょう。正確な顧客ニーズを導き出すためには情報鮮度を保つ必要性があります。時期を決めて、顧客に定期連絡を入れることも検討しましょう。
顧客のニーズを明確にしておく
顧客ニーズを捉えることが売上アップには重要です。
隠れた顧客ニーズをあぶり出せば、他社との差別化に活かせます。顧客ニーズは時間とともに変化していきます。その変化にいち早く気づき、サービスや商品に反映させれば、顧客の心をしっかりと掴むことも可能でしょう。
そのためにも顧客管理で蓄積された情報を分析し、明確にすることが重要になってきます。
顧客管理が必要とされている4つの理由
顧客管理が必要とされているのには4つの理由があります。どれも企業の業績アップには欠かせないものです。これらを理解したうえで、顧客管理に取り組んでいきましょう。
ここからはそれぞれの理由について詳しく解説していきます。
適切な管理で顧客と良好な関係を築くため
適切な顧客管理をすることで、顧客のニーズに合った営業を展開できます。
顧客が必要とするときにそれに見合ったサービスや商品を提供できれば、顧客は次も利用したくなるものです。顧客満足度が上がれば、自ずとリピーターとなってもらえます。顧客のかゆいところに手が届くサポートも重要な要素です。
そのためにも、顧客の感想や意見を把握しておく必要があります。顧客ごとに情報を管理すれば、寄り添ったサービスや商品を展開できるでしょう。
顧客情報の適切な管理は、顧客との良好な関係を築くためには必要不可欠です。
一人ひとりの生産性を向上させるため
顧客管理の一元化で他部門と情報を共有し、業務をスムーズにこなせれば、一人ひとりの生産性を向上できます。
情報共有がなされていない場合、他部署に散らばった情報の確認作業に割く労力や時間が必要です。こういった非効率な部分を減らすことが、一人ひとりの生産性の向上を目指すために重要になってきます。
売上拡大のきっかけにするため
多様化する顧客ニーズに対してきめ細やかな対応をすることで売上拡大が見込めます。顧客ニーズを的確に把握するためには、顧客情報の分析が必要です。
ここで肝となるのが適切な顧客管理で得られる情報です。顧客管理ツールを利用すれば、顧客情報のアップデートも簡単に行えます。新鮮な情報をもとに分析する方が、より効果的なニーズを導き出せます。
サービス改善に役立つため
顧客からのフィードバックはサービス改善の糸口になります。顧客情報に蓄積されている顧客の声を解析すれば、迅速にサービスや商品を見直すことが可能です。
顧客の要望に素早く対応できれば好印象を与え、購買意欲を高められます。
顧客管理ツールを選ぶときの6つのポイント
顧客ツール選びには6つの重要なポイントがあります。たくさんリリースされている顧客管理ツールの中から、自社に最適なツールを選ぶためにも、これらのポイントをおさえておきましょう。
現場の営業担当者が使いやすいものにする
顧客管理ツールの導入に当たり、実際に使用する現場の営業担当者の意見が重要になります。
ツールを導入することで、データ入力やインポートなど一時的に業務が増加することはいたしかたありません。しかし、導入後に日常業務の負担が極端に増えるようでは、営業担当者から不満の声があがるでしょう。
導入前の試用期間などを利用し、現場の営業担当者に実際の使い勝手を確かめてもらうと安心です。
機能が充実しているものを選ぶ
機能が充実している顧客管理ツールを選ぶことも大切です。導入当初は十分と思っていても、運用していくうちに機能の追加を検討する機会も出てきます。そのようなときに、必要な機能がなければツールの変更を余儀なくされる可能性もあります。
目的にあった機能が備わっているだけでなく、将来を見越して機能が充実しているものを選択することも必要でしょう。
情報を一元管理できるものを選ぶ
異なる部門でそれぞれ把握している顧客情報を一元管理することで、他部門と迅速な連携が可能です。さまざまな角度から顧客ニーズを捉えることで、より最適な顧客へのアプローチ方法を導き出せます。
顧客へのサービスを充実させることで、顧客の囲い込みを図れるでしょう。また、アップセルやクロスセルを見込むことも可能です。
他のシステムと連携できるものを選ぶ
すでに社内に導入している社内業務システムとの連携が可能かどうかも重要な点です。連携が可能であれば情報の共有や更新を自動的に行えるので、入力ミスなどのヒューマンエラーも防止できます。作業の効率化のためにも連携できるものを選びましょう。
セキュリティが安全なものを選ぶ
顧客管理ツールのセキュリティ対策が万全かどうかも、重要なポイントです。顧客管理ツールに登録されている情報は個人情報や、取引先企業の内部情報を多く含んでいます。外部に情報が流出することは絶対に避けなければなりません。
情報の暗号化や不正アクセス防止などの対策がなされているかの確認は必須です。少しでもセキュリティ面で不安が残るツールは避けましょう。
費用が適切なものを選ぶ
顧客管理ツールの導入の初期費用はもちろんのこと、運用後の費用対効果を検討しておく必要があります。忘れがちなメンテナンス料金も確認しておきましょう。
使っていくうちに改善点が出てくることも考えられます。機能を拡張したい場合などの追加料金の有無も確認しておくといいでしょう。
また、事前に複数のサービスと比較しておくことも重要です。試用期間などを利用して費用に見合っているかを見極めておきましょう。
顧客管理におすすめなツール3選
数多くある顧客管理ツールの中でも、おすすめのツール「@pocket」「Remix Cloud」「Sales Cloud」の3つを紹介します。
「@pocket」は低価格で利用可能な顧客管理ツールです。「Remix Cloud」は地図機能を備えています。「Sales Cloud」はAI搭載型CRMです。
出典:業務アプリ作成ツールの@pocket (アットポケット)|株式会社アイアットOEC
参照:https://at-pocket.com/
出典:Remix Cloud | ソフトブレーン株式会社
参照:https://www.e-sales.jp/
出典:Sales Cloud |セールスフォース・ジャパン
参照:https://www.salesforce.com/jp/sales/
株式会社アイアットOECが提供している@pocketは初期費用不要で導入可能な顧客管理アプリサービスです。低価格で手軽に顧客管理ツールを導入したい方に向いています。
お試し利用として最適なライトプランは、1ユーザーにつき月額300円で利用できます。本格的に利用するのであれば、スタンダードプランやプロフェッショナルプランがおすすめです。
それぞれ、ユーザーにつき月額500円と月額700円でリーズナブルな価格設定になっています。30日間無料体験は機能制限なしで利用可能です。
用意されているさまざまなテンプレートはカスタマイズも可能なため、簡単に自社にあったアプリを作れます。ドラッグ&ドロップで簡単に設計できるので、コードの知識も不要です。
Excelのデータをインポート可能であるため、顧客管理をExcelで行っていた場合でもこれまでのデータをそのまま活かせます。
集計や分析機能の他にも、アクセス制限機能も備えています。部署や個人ごとにアプリ利用の可否や閲覧・編集権限なども設定可能です。また、アプリの作成権限を持つ管理者を設定できるので、部署ごとに管理者を置くこともできます。
帳票出力やプロセス管理などのオプション機能やAPI連携可能なプラグインも用意されているので、目的に合わせた柔軟な活用が期待できます。
出典:業務アプリ作成ツールの@pocket (アットポケット)|株式会社アイアットOEC
参照:https://at-pocket.com/
出典:価格・導入の流れ|株式会社アイアットOEC
参照:https://at-pocket.com/price/
プラン | 料金/月額 | 主な機能/備考 |
---|---|---|
ライト | 300円 | レコード5,000件/1アプリ、無料テンプレート、お試しで試したい人向け |
スタンダード | 500円 | レコード10,000件/1アプリ、無料テンプレート、有料オプション追加、社内の多くの業務を効率化したい人向け |
プロフェッショナル | 700円 | レコード件数無制限、無料テンプレート、有料オプション追加、APIデータ連携、社内の大部分の業務をデジタル化したい人向け |
eセールスマネージャー Remix Cloud
ソフトブレーン株式会社が提供するeセールスマネージャー Remix CloudはCRMとSFAの機能をあわせ持った製品です。外回りの営業マンと社内部門のリアルタイムでの連携を考えている企業に向いています。
主な機能は顧客情報・案件・日報・スケジュールの管理はもちろんのこと、名刺のデジタル化機能や地図機能も備えています。
地図機能があることで、営業先の訪問スケジュールをより効率的に組み立てることが可能です。顧客情報画面には顧客に関するすべての情報が表示されるため、営業担当だけでなく関係部門全体で現在の顧客状況を共有できます。
また、活動報告を行うと、社内の案件に関係している担当者や上司のタイムラインに必要な情報を紐づけたうえで自動的に反映されます。報告漏れ防止や報告の手間の軽減にも効果的です。情報共有がリアルタイムで行われるので、迅速な対応も可能になります。
出典:Remix Cloud | ソフトブレーン株式会社
参照:https://www.e-sales.jp/
出典:料金 | ソフトブレーン株式会社
参照:https://www.e-sales.jp/price/
プラン | 料金/月額 | 主な機能/備考 |
---|---|---|
スケジュールシェア | 3,000円 | 顧客管理、タイムライン、Excel連携、スケジュールTODO管理、主にスケジュールと顧客情報や名刺情報のみを共有したい人向け |
ナレッジシェア | 6,000円 | スケジュールシェアの機能+日報週報、月間行動予実、顧客情報や履歴の参照のみを利用したい人向け |
スタンダード | 11,000円 | ナレッジシェアの機能+案件管理、商談登録、顧客管理・営業管理に必要な基本機能をすべて利用したい人向け |
Salesforce Sales Cloud
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するSales CloudはAI搭載型のCRMです。SFAに特化しています。
営業活動や見込み客、取引先との商談などを一元管理できます。また、売上予測のリアルタイム管理やKPI(重要業績評価指標)のカスタマイズが可能な他、一連の業務フローを1つの画面で確認することも可能です。商談の優先順位付けにAIを活用できます。
生産性向上のため複雑な営業プロセスの自動化ができます。ドラッグ&ドロップでプロセス構築が可能です。見積もりと契約承認もツール内で完結できます。
チーム内で商談の情報も共有できるため、効率よく動けるでしょう。
出典:Sales Cloud | セールスフォース・ジャパン
参照:https://www.salesforce.com/jp/sales/cloud/
出典:営業向け製品の価格 |セールスフォース・ジャパン
参照:https://www.salesforce.com/jp/sales/pricing/
プラン | 料金/月額 | 主な機能/備考 |
---|---|---|
Starter | 3,000円 | シンプルな設定とオンボーディング、リード、取引先、コンタクト、商談の管理、メール連携機能と活動の自動記録機能、小規模なチーム向け |
Professional | 9,600円 | 売上予測管理、カスタマイズ可能なレポートとダッシュボード、見積もりと契約、営業向け |
Enterprise | 19,800円 | Professional版の全機能、高度なパイプライン管理と案件のインサイト、テリトリーの管理と計画、ワークフローと承認、Professional版では物足りない営業向け |
Unlimited | 39,600円 | Enterprise版の全機能、予測AIの活用、会話型インテリジェンスとセールスエンゲージメント、Premier Success PlanおよびFull Sandbox、AI機能を搭載したツールを利用したい営業向け |
Einstein 1 Sales | 60,000円 | Unlimited版の全機能、生成AIを含んだEinstein Copilot、パフォーマンス管理、Sales Program、Slackによるチーム連携、Data CloudとRevenue Intelligenceで連携、最上級のソリューションを利用したい営業向け |
顧客管理の方法を知って業務効率化を目指そう
顧客ニーズの多様化や困難になった他社との差別化によって新規顧客の獲得は以前より難しくなっています。既存顧客と長期間にわたって良好な関係を築けるかが業績アップの鍵です。
適切な顧客管理によって蓄積された情報を分析し隠れた顧客ニーズを掘り起こすことが、既存顧客の囲い込みや見込み客の獲得につながります。そのためにも自社の目的にあった顧客管理ツールが必要です。
顧客管理ツールを適切に使うことで、業務の効率化が期待できるでしょう。