- 業務アプリ作成ツールの@pocket
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- 三洋ビル管理株式会社様の導入事例
1,000人規模企業のDX定着事例|三洋ビル管理が@pocketで90超の業務アプリを現場展開
- 契約情報や顧客情報、ビル情報が複数のシステムやExcel、Accessに分散し、更新作業や情報の整合性維持が負担になっていた
- 業務に合わせて柔軟にカスタマイズできる自由度と、コストを抑えながらスモールスタートできる拡張性を評価した
- 90を超える業務アプリが稼働し、業務情報の一元管理を推進。現場社員自らが改善提案やアプリ開発に参加するDX文化が根付き始めた
三洋ビル管理株式会社様の導入事例
従業員数が増え拠点や現場ごとに業務が広がると、契約情報・顧客情報・人事情報が複数のシステムやExcelに分散し、更新作業や情報の整合性維持が大きな負担になります。
三洋ビル管理株式会社でも、顧客情報やビル情報を複数のシステム、Excel、Accessで管理しており、全社的な情報の一元管理が課題となっていました。
そこでノーコードツール「@pocket」を導入し、契約管理を起点に活用範囲を拡大。現在では90を超える業務アプリが稼働し、現場社員自らが改善提案やアプリ開発に関わるDX文化が根付き始めています。
今回は、三洋ビル管理株式会社 DX推進室の室長・野口健二様とマネージャー・江﨑友一様にお話を伺いました。
顧客・契約情報の分散が、DX推進の出発点だった
── まずは貴社の事業内容と、お二人の役割について教えてください。
私はマネージャーとして、人事領域を中心としたシステム整備や業務改善を担当しています。野口はDX推進室の室長で、社内システムの企画・開発や業務改善の責任者です。
DX推進室は、全社的なDX推進を担う組織として立ち上がりました。現場業務から管理部門まで幅広く関わりながら、業務効率化や情報の一元管理を推進しています。
── DX推進を進める中で、どのような課題があったのでしょうか。
野口様:当社では、契約情報や顧客情報、ビル情報などを複数のシステムやExcel、Accessで管理していました。そのため、顧客名やビル情報に変更が発生した際には、それぞれのシステムで更新作業を行う必要があり、情報の整合性を維持することが大きな課題でした。
また、システムごとのデータ連携やオンプレミス環境の維持管理にも負担がかかっていました。加えて、現場ごとに業務フローが異なり、申請業務や報告業務では紙やExcelも一部利用していたため、全社的な業務標準化を進めるうえでの障壁となっていましたね。
── そうした課題を踏まえ、どのような環境を目指していたのでしょうか。
野口様:顧客や管理ビルのマスターデータを一元管理し、誰もが同じ情報を参照できる状態を実現したいと考えていました。また、スタッフが外出先からでも必要な情報にアクセスできるようにするなど、場所を問わずに業務を進められる体制を整えたいという思いも強かったですね。
さらに、単なる業務効率化にとどまらず、部門横断で活用できる業務基盤の構築も見据えていました。情報やデータを一箇所に集約することで、業務改善はもちろん、経営判断にも活用できるようにしたかったんです。
こうした構想を実現するための基盤として、@pocketの導入を検討することになりました。

柔軟なカスタマイズとスモールスタートを評価し、@pocketを導入
── @pocketは、どのような経緯で選ばれたのでしょうか。
野口様:当社の場合は現場ごとに業務フローや運用方法が異なり、帳票の種類も非常に多くありました。そのため、標準機能だけでは自社の業務を十分に再現できず、柔軟にカスタマイズできることがツール選定の重要な条件でした。
多くの企業が導入するクラウドサービスなどを検討する中、@pocketの自由度の高さが魅力的でした。Googleスプレッドシートと連携できるだけでなく、JavaScriptによる拡張もできる。プラグインも豊富で「工夫を重ねることで多くの課題が解決できる」と感じていました。
また、@pocketは自由度とコストのバランスが良く、高額なパッケージシステムのような大規模投資をせずに導入できる点も魅力です。初めから大規模なシステムを導入した場合、失敗した際の影響も大きくなります。
当社では契約管理からスタートし、必要に応じて機能を追加していく方針を取りました。その後、現場の要望に応じて申請業務や報告業務など活用範囲を広げ、現在では90以上のアプリが稼働しています。
DXを定着させるため、現場の声を反映しながら業務アプリを改善
── @pocketの導入時、特に意識したことはありますか?
野口様:「現場で使われ続ける」ことですね。実は、以前にもノーコードツールを導入した経験がありました。ただ、その時は十分に定着させることができなかったんです。たとえ完成されたシステムだとしても、現場が「使いづらい」と感じてしまえば利用されません。当時は導入側と利用側の認識にギャップがあり、一部の担当者だけが使う状態になってしまいました。
その経験から、システムは導入することが目的ではなく、使われ続けることが何より重要だと痛感したんです。@pocketを導入する際には、まずはシステムを構築し、既存システムからデータを移行する。そして、限られたメンバーでテスト運用を行い、問題がないことを確認したうえで社内に本格展開しました。
「絶対に動く状態になるまで、現場には触らせない」というくらい慎重に進めましたね。
── 本格的に社内展開した後は、どのように定着を進めていったのでしょうか。
江﨑様:システムを定着させるうえで大きかったのが、LINE WORKSを活用したチャット文化です。当社では以前から、部署や役職を超えて気軽にコミュニケーションが取れる環境づくりを進めていました。電話やメールだけでは拾いきれない現場の声も、チャットであれば気軽に共有できます。
@pocket導入後も、「ここを改善したい」「こういう機能が欲しい」といった要望をLINE WORKS上で集めながら、継続的に改善を進めてきました。作って終わりではなく、現場の声を反映しながら育てていく。社内の声を活かした改善のサイクルを回せたことが、結果として定着につながったのだと思います。

現場主導の業務改善へ。若手社員がアプリ開発にも参加
── @pocketの導入によって、社内にはどのような変化が生まれましたか。
江﨑様:現場の社員たちが、業務改善に主体的に関わるようになりました。現在は、人事管理や各種申請業務、巡回点検、貯水槽点検など、さまざまな業務で@pocketを活用しています。
利用状況を確認しながら運用を続けていますし、所属長との定期的なレビューや現場へのヒアリングも行っています。その中で現場から改善案が集まり、それを反映していくサイクルが定着してきました。
改善案が集まり、改善するサイクルが回り始めたことで、現場の意識が変わりはじめたのだと感じています。
── 現場社員が主体的に改善に関わるようになったことを象徴するエピソードはありますか。
野口様:特に印象深かったのは、巡回点検や貯水槽点検のアプリ開発プロジェクトですね。
このプロジェクトでは、2年目の社員を2人1組のチームとしてアサインし、現場課題の整理や改善案の検討を進めてもらいました。DX推進室が一方的にシステムを作るのではなく、実際に現場で業務を行っている社員たちに課題を整理してもらい、改善案を提案してもらったんです。すると、現場だからこそ気づける課題や改善アイデアが数多く出てきました。私たちだけでは思いつかないような意見も多く、改めて現場の知見の重要性を実感しましたね。
また、自分たちで考えた仕組みだからこそ利用も広がりますし、業務改善への当事者意識も生まれます。「システムを使う側」だった社員が、「システムをより良くする側」へ変わっていった感覚がありました。
現場が使う。現場が改善案を出す。そして現場が仕組みをつくる側になる──。@pocketの導入を通じて、そうした好循環が少しずつ生まれていると感じています。
次のフェーズはデータ活用。DX推進室だけに頼らない組織を目指す
── 今後、社内でDXをどのように発展させていきたいと考えていますか。
江﨑様:以前はDX推進室が中心となってシステムを作ることがほとんどでしたが、最近は少しずつ変化を感じています。例えば人事部門などから、「このデータを管理したい」「こういう業務フローにしたい」といった相談が具体的な形で寄せられるようになりました。
つまり、単に要望を伝えるだけではなく、自分たちで業務課題を整理し、必要な機能や運用イメージまで考えられる社員が増えてきているんです。業務フローやデータ構造への理解も深まり、全社的なITリテラシーの向上につながっていると感じています。
私たちが目指しているのは、DX推進室だけが業務改善を担う組織ではありません。現場社員一人ひとりが課題を発見し、自ら改善を考えられる組織です。
野口様:これまでは、業務改善や経営判断に活用できるデータを蓄積するための基盤づくりに力を入れてきましたが、今後は蓄積したデータをどう活用するかが重要になると考えています。
すでに社内では、@pocketに蓄積されたデータをAIで分析する取り組みも始まっています。蓄積したデータを売上予測や目標管理など、経営判断に活用できる可能性も見えてきました。また、人事領域においても、従業員データを活用した人材育成や評価制度への展開を検討しています。
現場がデータを活用し、自ら改善を生み出していく。「業務効率化のためのDX」から「組織全体の成長を支えるDX」へと展開していきたいですね。
