月50時間のExcel集約作業をゼロに|大阪ガスケミカル 奈良表面加工センターが@pocketで実現した見積り管理の脱属人化と事業所全体のDX化

社名
大阪ガスケミカル株式会社 奈良表面加工センター
業種
表面処理受託加工(奈良表面加工センター)
決め手
専門知識がなくても直感的に扱える操作性
コンセプトが自社の課題意識と一致
課題
  • 見積履歴の管理が特定担当者の記憶に依存しており、検索性が低く引き継ぎもままならない属人化状態だった。また、事業所全体においても紙による運用がほとんどで、紙へ直接記入された内容のデータ化や関連書類の検索に多くの時間を要していた。
決め手
  • 専門知識がなくても直感的に扱える操作性と、「誰でも使える」というコンセプトが自社の課題意識と一致した。
結果
  • 月50時間かかっていたExcelの集約作業が完全になくなり、見積履歴の検索・管理を誰でも担える体制が実現した。また、事業所全体に関連する業務として、加工指図書や点検表、入荷検査など、これまで紙で対応していたものをほぼ100%@pocketに切り替えることで、情報の一元管理や検索性の大幅な向上に繋がった。事業所全体で活用が広がった理由として、アプリ作成が特定の担当者だけでなく、現場の従業員にも容易に作成できたことが大きいと考えている。


大阪ガスケミカル株式会社 奈良表面加工センター様の導入事例

大阪ガスケミカル株式会社 奈良表面加工センターは、非粘着性を主体とする表面処理の受託加工を手がける事業所です。同社では、長年にわたり見積り管理の属人化や紙の加工指図書の運用による書類の増加と検索性が深刻な課題となっており、ノーコードツールの存在をしったことを機に@pocketの導入を決断しました。本記事では、大阪ガスケミカル株式会社 奈良表面加工センターの山際様(本件担当者)と塚田様(同センター 所長)に、@pocket導入の背景や決め手、そして導入後にどのような成果を得られたのかを伺います。



20年以上続いた「頼りきり」の構造や、慣例が課題を見えにくくしていた。


── @pocket導入以前は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか。


山際様


山際様:当社は一品一様の受託加工が事業の主体であるため、決まった価格設定がありません。そうした中で、以前は見積り管理業務の約9割を、一人のベテラン営業事務担当者が20年以上にわたって担っていました。

しかし、その担当者の定年退職に伴う引き継ぎの際に、見積りの保存方法が属人化しており、マニュアルもなく形式も統一されていないという状況が顕在化したのです。価格の計算も電卓で行っていたため記録が残らず、「なぜその金額になったのか」という算出根拠を把握しづらいものになっていました。

塚田様:当社はリピート品が多いため、過去の類似案件の見積りを検索する機会も多いのですが、データが分類されておらず、毎回履歴を探すところから始めなければなりませんでした。

また、加工指図書の扱いにも課題を感じていました。当時は指図書を紙で運用しており、図面などを添付して現場へ回覧し、工程完了後にファイリング、手書きメモはExcelへ転記するという作業を繰り返し行っていました。その結果、紙の書類は増え続け、転記作業も膨大なものとなっていましたが、その運用が常態化しており、課題として十分浸透していませんでした。


── 業務が実際に止まってしまったようなエピソードはありましたか。

山際様:見積履歴の検索性が悪く一件作るのに半日かかることもありました。お客様への見積り回答が遅れると、発注も遅延します。その結果、加工日数が圧迫され、残業で対応せざるを得なくなり、会社の支出が増加するという負のループに陥っていました。加工指図書に関しても、承認者が不在の場合には業務が停滞し、丸一日を無駄にしてしまうこともありました。



「誰でも使える」を軸に@pocketを選択


── ノーコードツールの導入を検討し始めたきっかけを教えてください。

山際様:属人化した現状の業務フローに課題を感じ、「誰でも扱える仕組みが必要だ」と感じたのが最初のきっかけです。
当初は外注でシステム開発を考えていましたが、高額なため費用の捻出が難しく、半ば諦めかけていた中、Webを通じてノーコードツールの存在を知り、「これならシステム開発を外注せずに、自分たちで構築できるのではないか」と考え、本格的に導入の検討を始めた次第です。


── 選定時にはどのような基準で比較されましたか。

山際様:4社ほど候補をリストアップし、そのうち2社でデモを試しました。その中で@pocketがもっとも直感的に操作でき、扱いやすさが群を抜いていましたね。「誰でも使える」という当社が最も重視していた要件に、一番合っていると感じました。

塚田様:山際が申した通り、判断軸は当初から「誰でも使えるかどうか」という一点に絞っていました。複雑でプログラミングの知識が必要なツールでは、一部の社員しか使いこなせず、結果的に社内に浸透しないだろうという懸念があったのです。直感的な操作が可能で、かつ費用面でも見合うことを基準に選定を進めていきました。


── 社内ではすでに他社のノーコードツールが導入されていたとお聞きしましたが、そのツールを選ばなかった理由は何でしょうか。

山際様:そのツールは一部ローコード開発の要素を含むため、「誰でも使える」という条件から外れてしまう懸念がありました。実際に利用している部署へヒアリングしたところ、「扱いにくい」「一人しか使いこなせる人がいない」という声が聞かれたため、その段階で選択肢から外しています。"属人化させない"という今回の目標に反することになりますし、コストも@pocketの倍以上だったため、費用対効果が見合わないと判断しました。



8万件のデータ整理から生まれた、月50時間削減の見積り管理アプリ


── @pocketでは、具体的にどのようなアプリを構築されたのでしょうか。


山際様:見積履歴管理アプリを主軸に、営業の進捗状況をラジオボタンで可視化する機能や、見積り番号を自動で採番する機能を実装しました。また、加工指図書と相互リンクで紐付けることで、見積りが受注につながったかどうかも一目で把握できるようになっています。


── アプリ構築の過程で苦労されたことはありましたか。


山際様:もっとも大変だったのはデータ整理です。まず、元々Excelで管理していた約8万件、セル数にして約160万に及ぶデータを整理することから始めました。誤字脱字や入力箇所の誤りに加え、文言の不統一も多く、検索性が著しく低い状態だったのです。そこで、一人で集中できる部屋を用意してもらい、約半年をかけて重複チェックも含め、一件ずつ目視で確認作業を進めていきました。


── アプリの開発後にはどのような変化がありましたか。


山際様:第一に、見積履歴を瞬時に検索できるようになりました。加えて、これまで各営業が個別に管理していたExcelファイルを毎月一つに集約する作業に月50時間を要していましたが、その業務が完全に不要になっています。
加工指図書をデジタル化したことで、紙の使用量が以前と比べて約8割削減されました。さらに、コーティング材料の仕様や危険性情報といった関連データも紐付けられるようになり、何かを調べるたびに別のフォルダを探す手間がなくなっています。業務品質は確実に向上したと感じていますね。


── プラグインも活用されていますか。


山際様:はい、プラグインも活用しており、特に「アプリ間データ連携」には助けられています。@pocketには、同一アプリ内のデータを関連レコードとして表示できない制約がありますが、Webページのミラーサイトのように見積アプリを複製し、連携させたそのミラーアプリのデータを読み込ませることでこの課題を解決しました。



負担軽減に留まらない人材の成長と組織変革を促すツールへ


── @pocketの活用を通じて、組織や人材面での変化はありましたか。


山際様:@pocketの新機能説明会やセミナーに参加するたびに、「理解しているつもりで、実は分かっていなかった」という新たな発見がありますね。参加しないメリットはないと考えているため、基本的にはすべて出席するようにしています。

塚田様:山際が説明会で得た情報を会議で共有すると、「それは良いですね」「他にも活用できるのでは」といったポジティブな反応がほとんどです。それが本人のモチベーションとなり、また次の参加につながるという好循環が社内に生まれつつあります。@pocketは、単に従業員の負担を軽減するツールとしてだけでなく、使いこなす人材を育て、組織全体を良い方向へ変えていく基盤になっていると感じます。見積履歴をきっかけに始まった@pocketは、現在では当事業所のほとんどの業務を移行して運用しており、新たな課題や問題に対して真っ先に「@pocketでなんとかできないか」と声が挙がり、意見や要望も活発になっています。実際これまで主に山際がアプリを作成していましたが、現在は現場の従業員もアプリを作成し、整理された情報やデータを基に社内会議で活用しており、業務品質の向上を実感しています。

また、大阪ガスケミカル社内のDXポータルサイトに、山際が@pocketの活用事例を継続的に投稿し、「このような使い方をしています」と全社に向けて情報発信しており、別部署からも活用してみたいという声が挙がっています。


── 今後の展望や@pocketに期待することを教えてください。


山際様:将来的には、まず事業部全体、そして最終的には全社的な情報基盤として@pocketで一元管理できる体制を築きたいと考えています。現在は私たちが所属する事業所内での運用に留まっていますが、ここからさらに活用を広めていきたいです。全社に導入が広がれば、他の事業部の活用事例も共有できるようになり、一元管理の実現に近づくと見ています。

社内全体での情報共有に向けた動きは現在進行形で進めています。アイアットOECさんには今後さらに知名度と実績を伸ばしていただき、当社の経営層が基幹システムとして候補に挙げるほどの存在になることを期待しております。


── @pocketはどのような企業におすすめしたいですか。


山際様:社内の業務が属人化し、後任者の確保に課題を感じているような職場には、ぜひおすすめしたいですね。業種・業態を問わず、多くの企業で活用できるポテンシャルがあると思いますので、まずは一度、デモでその使いやすさを体験してみることを推奨します。



社名
大阪ガスケミカル株式会社 奈良表面加工センター
業種
表面処理受託加工(奈良表面加工センター)
決め手
専門知識がなくても直感的に扱える操作性
コンセプトが自社の課題意識と一致