- 業務アプリ作成ツールの@pocket
- 導入事例
- 株式会社天満屋財務チーム 様の導入事例
@pocket導入で、商談履歴を記録・共有できる基盤を実現
- 息の長い商談の履歴を担当者以外でも探せるように管理したい
- 属人的な管理方法から脱却し、引き継ぎにも対応させたい
- 商談相手との関係構築にも、商談経緯を記録できるようにしておきたい
- 商談履歴アプリを作成し、商談内容・履歴・所感を管理ができるようになり、商談履歴の共有基盤ができた。
- 商談の共有で、客観的な意見や記載漏れの防止に繋がっている。
- 商談履歴を蓄積することで、将来の意思決定の判断に活用できている。
- 電話の伝言メモのアプリ化やカレンダー機能の活用など、@pocketをポータルとして活用できるように取り組んでいる
株式会社天満屋財務チーム 様の導入事例
岡山を中心とした百貨店事業を行っている株式会社天満屋。「優良商品の販売を通じて、地域社会の生活・文化の向上に寄与する」の経営理念のもと、天満屋グループ20社の中核として事業を行っている。
今回、取材に伺ったのは資金繰りや金融機関への交渉、またビジネスマッチング等の業務を行っている「コーポレート部門財務チーム」。財務チームでは@pocketを活用し商談履歴を残している。
@pocket活用状況および導入のポイントについて、コーポレート部門財務チーム部長 寒川 亮氏に伺った。
@pocket導入前の業務状況と発生した課題
寒川氏の所属する財務チームでは、様々な提案を金融機関より受けている。提案内容にもよるが、数年が経過して進み始めるのも多いという特徴がある。息の長い商談の中で問題となってきたのは、過去の商談履歴が担当者にしかわからない点と、商談履歴を探せないという点だった。
以前の運用では、金融機関からの提案資料や商談時のメモといった商談履歴は、担当個々が属人的に記録していた。紙の資料をバインダーに綴じる、スキャンしてNAS上の共有フォルダに保存する、商談メモも担当が紙に記録したりExcel等に記録して共有フォルダに入れたりという具合だ。
長い商談かつ属人的な記録ではあったが、担当者が内容を把握しているため問題はなかったという。しかし担当者以外が探すことを想定すると話は変わる。保管場所はバインダーや共有フォルダの中、場合によっては紙への記録のため、目当てのものが探せないということも現実的に考えられることだった。
「振り返りや引き継ぎのためにも、データとして残しておきたいという思いがずっとありました」と寒川氏。将来の人員増加や異動の発生を考えると、課題になってくると考えていた。
また「お話をいただいた方と良好な関係を築くために、過去の商談経緯を残すことはとても重要」(寒川氏)とも考えており、様々な観点より商談履歴のデータ化を進めることになった。
@pocketを選定した理由
データ化の範囲は、案件や商談メモなのでSFAに近い。ただ年単位で進捗が発生するため、SFAほどの進捗管理機能は要らない。もっとシンプルなツールを求めていた。
「システムの導入に携わる人は、理解しながら進められるので問題ありません。問題は運用です。後々運用する人がカスタマイズをするとして、その作業が大変にならないものを選定する必要がありました」と寒川氏。システムに詳しくないメンバーであっても、運用できるツールであることを第一要件においた。
ツールをいくつか検証したところ、機能は十分だが設定が難しく使いづらいツールもあり選考から外した。@pocketは検証したツールの中でもローコストでありながら必要十分な機能を備え「誰もが使いやすいツールだと感じた」(寒川氏)という。
「UIがユーザーフレンドリーで操作性が良いことを高く評価しています」と寒川氏。
@pocketは感覚的に項目やレイアウトの作成ができる。非常に使いやすくわかりやすいという評価をいただき、導入に至った。
@pocketで商談履歴を記録して課題解消へ
@pocketで商談履歴の記録フォームを作り、「商談内容と商談履歴や所感」を記録するようにした。これで課題となっていた「商談履歴を記録して共有できる基盤」はできた。
@pocketは簡単に入力項目を変更したり調整したりできるため、運用開始後も運用がしやすいように逐次改善しているとのことだ。
また「記録することで自分の中で整理ができる。また別の人に見てもらうことで、客観的な意見を聞いたり、記載漏れの防止になったりということが期待できる」(寒川氏)という別のメリットも感じられているとのことだ。
商談が成立しなかった時の経緯や理由についても、記録しておくことは将来役に立つと考えている。過去の商談履歴を参考に、今度の商談は前に進むのか進まないのかという判断の参考に使えるということ。これも商談履歴が残っているために感じられていることだ。
@pocketで伝言メモを実装
その他にも財務チームでは、@pocketで様々なアプリを作っている。その1つが、電話の伝言メモだ。
以前は、電話を受けたものが伝言内容を聞き取って紙に書いて渡す、ということを行っていた。今は電話を受ければ、@pocketの伝言メモに記録するという運用だ。
シンプルな使い方だが、「@pocketログイン後の画面に伝言メモの状況」を表示しており、対応中なのか完了したのかわかりやすく、外出先でも漏れなく対応できるとのことだ。
導入成功のポイント
導入成功のポイント1:シンプルを心がける
寒川氏は@pocketの導入を成功させるポイントとして2つ考えていた。1つ目はシンプルということだ。
「自分の使いやすさとメンバーの使いやすさは一致しません」と寒川氏。組織で運用を行っていくと欲張った運用になり、詳細な入力や運用ルールが必要になりがちだ。しかしメンバーが継続した運用を行うには「極力シンプルなものにすることが重要」だと寒川氏。
特に入力の手間軽減には注力すべきという。入力項目を減らす、マスター連携などで選択式入力を増やすなどだ。入力をシンプルにすることで運用全体もシンプルになり、メンバーが使いやすいシステムに繋がるという。
導入成功のポイント2:簡単に作って試験運用
2つ目が試験運用だ。@pocketは簡単に作成できるという特徴があるため、寒川氏は思いついたものをどんどん作成している。
「アプリを作ってデータまで入れたものの、前の運用の方がいいと思い、削除したアプリもいくつかあります」と寒川氏。作成したものの思ったようには使えないものも出るそうだ。
改善したいものをまず作って試験運用してみる。うまくいかないこともあるが、逆に思わぬ効果が生まれたり、メンバーが使いやすく実用的なアプリ作成に繋がったりする。
「最初から100%を求めず60%くらいから始めて精度を上げていくことが、成功のポイント」(寒川氏)というとおり、とにかくやってみるということが成功の秘訣ということだ。
今後に向けて
@pocketを使って、様々なアプリを作成している財務チーム。
定期的に機能強化している@pocketへの期待もある。たとえばカレンダー機能等、今後機能強化で拡充されれば、活用していきたいとのことだ。
最後に、簡単に業務アプリが作成できる@pocketを使って、今後も様々なアプリを作成して業務効率を上げていきたいというお話をいただいた。
@pocketでの実装の工夫
作成したアプリの工夫の一例。
マスターと連携する、プルダウンを利用するといった「選択入力の使用」で入力を楽にする工夫をしている。
入力する人が迷わないよう、入力例や方法などを入力枠の近くに表示させ、誰でもわかりやすく入力ができる工夫も行っている。